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BPM(ビジネス・プロセス・マネージメント)

BPM(ビジネス・プロセス・マネージメント)とは?

BPM(ビジネス・プロセス・マネージメント)は、もともとは製造の業務現場における業務の改善活動が起源になったと言われています。昨今BPM(ビジネス・プロセス・マネージメント)はプロセスの自動化ソリューションと捉えられがちですが、必ずしもそうとは限りません。米国Ford社におけるリーンという生産管理手法、1940~1960年代にかけて開発されたトヨタの製造システム(現在のリーン生産方式の基礎)また品質改善に関するシックスシグマという、あるしきい値の中で品質を改善・向上させるための活動がBPMの基礎とされています。

BPM(ビジネス・プロセス・マネージメント)とは、ビジネスにおいて業務プロセスや作業を改善し、効率的なプロセスを構築することで、ビジネスの成功に貢献するものです。やみくもに作業を進めミクロ的なプロセス・作業を体系化するのではなく、企業体制や組織、機能にあわせて、部門をまたがったプロセスの流れを捉え、顧客視点で業務の改善をおこない、標準化・最適化を進めることが必要不可欠です。また、業務プロセスの標準化と同時に、変化する市場や顧客ニーズにあわせて、プロセスも変化・改善を求められる昨今、継続的に改善できるインフラを管理することがお客様に価値を届けることにつながります。つまり、顧客視点に立ち全体の業務プロセスを継続的に捉えることが非常に重要なのです。

ビジネス・プロセス・マネージメント

ビジネス視点でのBPM(ビジネス・プロセス・マネージメント)のポイントと課題

最近では、ビジネス・プロセスのライフサイクルが短命化し、状況にあわせた変化・改善が求められています。これまでは導入期間に時間をかけプロセスを作り上げていましたが、時間をかけすぎたばかりに、実際の運用は数年しか対応できない事例もありました。これまで重要視されていたコスト・コントロールの時代は終わり、ビジネス・プロセス・パフォーマンスの向上、「継続的な改善」ができるプロセスが要求され、バックオフィス業務の効率化が重要になってくるのです。

一般的にBPM(ビジネス・プロセス・マネージメント)には、戦略化、評価、定義、実施、管理の5つのステップがあり、BPMプロジェクトを実施するための基本的な流れを定義して、業務プロセスを明確化していきます。ビジネス・プロセスの文書化は、人のフローを記述するものではなく、業務を実行する上で、どのようなIT資産を活用したのか、関連部門への意思伝達の手法は何かなど、業務の一連の流れを棚卸しする作業から始まります。この日々の業務のプロセスを明確にしていく中でもっとも注目されるのは、人間の役割が非常に大きいという事実です。

そもそも業務を全て自動化することはできません。システムと人間の行動の間には必ずギャップが生じ、そのギャップを埋めるインタラクションが必要で、科学的・定量的に分析した結果をもとに、ギャップの発生原因を調査します。その調査結果をもとに、最適な業務プロセスを構築することが、BPMプロジェクトの推進に繋がります。

ユーザー・インターフェイスを考慮したBPM(ビジネス・プロセス・マネージメント)と帳票の関係

ある保険業界のお客様は、開発工数を減らすために、お客様の登録情報を1つの入力画面からデータを入力するシステムを構築しました。そのシステムは、データを正しく入力するというあるべき論の上に設計されたため、作業しにくく分かりづらい入力画面になってしまいました。結局、ミスが発生した際にその原因を迅速に発見することができず、確認作業に時間がかかり、作業のムダが発生しました。このシステムの一番大きなミスは、人の行動やミスを予想せずに設計したことによる、人とシステム(画面)のミスマッチでした。

プロセスを自動化したことによって、かえって作業が困難になり、フラストレーションがたまる状況が発生することもあります。では、この状況を改善するために、どういったテクノロジーを使い、どう問題を改善すればいいのでしょうか。
「帳票」は問題解決の鍵のひとつです。

日常の業務でやりとりされる帳票は、業務の流れが凝縮された文書といえます。例えば、請求書フォームであれば、金額、項目、捺印などの位置が既に決まっていて、現場の担当者は使い慣れた帳票を利用して日々の業務をおこなっています。使い慣れた帳票のイメージとシステム画面のイメージを近づけることで、入力ミスの起こりにくい運用環境をつくることができるのです。
実際、帳票という観点からシステムの設計に取り組んだお客様は、普段、紙で運用している帳票のイメージとシステム画面を統一することで、ミスがおこりにくいシステムの構築を実現しました。

ビジネス・プロセス・マネージメント 帳票

このことからも、ビジネス・プロセスにおいて帳票は非常に大きなウエイトを占めており、帳票とシステム画面のイメージや見た目を近づけることは、ビジネス・プロセスの改善につながるのです。人をシステムにあわせることを目的に、時間とコストかけて人がトレーニングを受けるより、人のスキルにあった帳票をイメージしたシステム画面を提供することで、導入のハードルが低く、使いやすく近づきやすいシステム環境を実現することができます。

■ BPM(ビジネス・プロセス・マネージメント)でもっとも重要なこと。

もともとBPM(ビジネス・プロセス・マネージメント)の本質は製造現場の効率化に着目した考えですが、現場の業務改善に取り組むなかで注意すべきことは、あるべき論や思い込みで作業を進めないことです。間違ったデータ入力によって、後工程がすべて遅延し、作業の差し戻しが必要になった事例は日本にかぎらず各国でみられます。まずは、人とスキルのミスマッチを理解したうえで、インプット、アウトプット、リソース、役割、コストや業務時間など現行のプロセスをしっかり分析し、記述化し明確化することが大切です。 人とシステムの間に起こるミスマッチを理解した上で、人が関わるシステムのインターフェイスを帳票イメージに近づけ、スキルにあったプロセスを構築することで、作業をシンプルにし、品質向上と作業の効率化を実現できるのです。

ビジネス・プロセスの改善は、プロセスフローの文書化や、プロセスを自動実行させることではなく、業務プロセスに関わる様々なリソースに着目し、定量的に分析して、何が悪いのか原因を導き出し、最適な解決策を導き出すことなのです。

解説
日本アイ・ビー・エム株式会社
ソフトウェア事業部
テクニカル・セールス&サービス
WebSphere製品技術 SOA/BPM アーキテクト
シニア テクニカル スタッフ メンバー 吉田 洋一氏
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